【ブラック人事】体験談記載にあたって

俺の経歴は自己紹介のエントリーに記載の通り。
...9割方は、だ。

実は2社目の転職エージェントと現職の間に幻の経歴がある。
今回からしばらくの間、その時の経験をお話したいと思う。

タイトルはこれ。

ブラック人事

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【ブラック人事】第一話 入社

10月1日(月)

今日から新しい生活が始まる。

新卒入社から数えて3社目。
営業職続きの人生だったが、やっと人事職としてのキャリアがスタートする。
午前9時、オフィス最寄りの駅にて僕は緊張と期待に胸を躍らせていた。


やがて約束の時間になり、オフィスへと足を運ぶ。
まずは会議室で雇用契約書を提出しなければいけないらしい。

僕は内線で労務の担当者を呼び出す。
ほどなく、受付に一人の女性が現れた。

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【ブラック人事】第二話 六本木ヒルズ

『何で・・・？』

心なしか覇気は感じないが、ツナギ達は普通に働いている。
電話を掛け、パソコンに向かっている。

『(ベンチャー気質の会社らしいし、イベントか何かなのかな。)』

とにかく心を落ち着けることにし、僕は改めて自分の机を探そうと視線を落とした。
と、一人の男性が目に映る。

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【ブラック人事】第三話 オウム返し

『おはようございます。
　本日から人事部でお世話になります。
　宜しくお願いします。』


まずはと思い、大きめの声で挨拶した。


額に大きく皺を刻んだ、一番人相の悪い役員が反応する。

「おう、静谷来たか。
　じゃ、進捗報告始めて？」


僕の挨拶は完全に無視されたようだ。

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【ブラック人事】第四話 同僚

静谷の眉が微かに反応した。

「郷田ですか。
　確かに最近うだつが上がらないですね。

　一旦、預からせて下さい。
　今から詰め方を変えるので、それで結論を出します。」

「そう。わかった。」

「あんま時間かけんなよ。
　じゃ、解散。」


湯川と志垣が了承し、リストラ談義は一旦回避される事となった。
郷田。誰だか知らないが、かなり危険な立ち位置の同僚が居るようだ。

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【ブラック人事】第五話 変わるマネジメント

郷田の発言に驚きつつも、前職は転職エージェントだった僕。
人がメシの種だった事は事実なので、一旦は飲み込む事にした。


スケジューラを確認する。

≪16:30-17:30 来客　ヒューマンフォースジャパン≫

今から静谷は来客対応のようだ。

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【ブラック人事】第六話 00:15

『金を稼ぐ…ですか？』

思わずオウム返ししてしまう。

「そう。」

『うーん…人事の業務を通じて、という意味では
　正直イメージが湧かないですね。』


余計に混乱が増す僕に、静谷が続けた。

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【ブラック人事】第七話 プリズン

入社2日目。
スケジュール策定などの手間を考え、8時過ぎには出社した。

オフィスには数名のツナギ。
人事部はまだ誰も来ていないようだ。


スケジューラを操作しながら予定を決めてゆく。

≪空いた時間は全部面接同席しといてね。特に役員陣。≫

静谷の指示を思い返しながら役員の予定を参照した。


『マジかよ・・・』

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